
「Shopifyでポップアップを表示しているのに、CVRが伸びない・・・」
その原因のひとつが”誰にでも同じ内容を見せていること”かもしれません。ユーザーによって関心や行動は異なるため、すべての人に同じ訴求をしても響かないのは当然と言えます。
この記事では、新規・リピーター、閲覧商品、流入経路などに応じて出し分ける、Shopifyストア向けのポップアップ戦略をわかりやすく解説します。
こちらの記事では、Shopifyのセグメント別ポップアップ出し分けアイデアについてご紹介しています。
おすすめのポップアップ施策や、CVRを向上させるためのポップアップ改善チェックリストは以下からご確認ください。↓↓
ポップアップの出し分けでCVR改善!
なぜShopifyでポップアップ出し分けが必要なのか?
ポップアップは便利なマーケティングツールですが、すべてのユーザーに同じ内容を見せていては、その効果は限定的です。
なぜならば、新規ユーザーとリピーター、購入を迷っている人と情報を探しているだけの人では、求めている情報もタイミングも異なってくるからです。
そこで重要になるのが「出し分け」です。出し分けとは、ユーザーの行動履歴や状態、流入元、デバイスなどに応じて、表示するポップアップの内容やタイミングを変えることを指します。
CVR向上で欠かせない「出し分け」
例えば初回訪問者にはブランド紹介や初回限定クーポンを表示し、リピーターには前回購入商品に関連するおすすめ情報を表示することで、ユーザーごとの関心に沿った訴求が可能になります。
一律のポップアップでは離脱されていた場面でも、「今の自分に必要な情報だ」と感じてもらえれば、クリックや購入といった行動につながりやすくなります。
つまり出し分けは、CVRを高めるための“前提条件”とも言えるのです。
Shopifyストア ユーザー別のポップアップ出し分け基本パターン8選
出し分けを成功させるには、まず「どんな種類のユーザーがいるのか」を理解することが第一歩です。
すべての訪問者を同じように扱うのではなく、それぞれの属性や状況に応じて適切なポップアップを表示することで、CVRの向上が見込めます。
ここでは、Shopifyストアで実践しやすい基本的な出し分けパターンを5つ紹介します。それぞれのパターンごとに、表示の条件や内容の例を具体的に解説していきます。
新規ユーザー向け
→信頼感とお得感で初回離脱を防ぐ

初めてShopifyストアに訪問したユーザーは、まだ商品やブランドへの信頼が十分ではありません。そのため、いきなり「購入してもらう」ことを期待するのではなく、まずは「安心感」と「小さなお得」を提供しましょう。
ポップアップの例
滞在時間が10秒を超えた時点で「初回限定10%OFFクーポンをプレゼント中」といったポップアップを表示することで、すぐに離脱する前に関心を引き、行動につなげやすくなります。
Shopifyでは、ポップアップの設定により訪問回数が「1」のユーザーに限定してポップアップを表示する設定も可能です。さらに、メール登録やLINE追加と組み合わせて、今後の接点を作る動線設計にもつなげられます。
リピーター/既存顧客向け
→購入履歴や行動に合わせて、個別感を演出する

一度購入したことのあるリピーターは、すでにある程度の信頼を持って再訪してくれています。
そのため、新規ユーザー向けの割引やブランド紹介よりも、「あなたに合った情報」を提示することが成果につながりやすくなります。
ポップアップの例
前回Tシャツを購入したユーザーに対して、「Tシャツに合う新作パンツを入荷しました」といったポップアップを表示することで、再購入の可能性を高められます。
あるいは「2回目以降のお買い物は5%OFF」のような特典で、ロイヤルティを高めるのも有効です。
Shopifyでは、顧客タグや購入履歴、注文回数などの情報をもとに条件を指定できるため、パーソナライズされた訴求が比較的簡単に実現できます。リピーターに向けた「特別扱い」のメッセージが、CVR向上につながります。
商品閲覧履歴ベース
→迷っているユーザーの背中を押して購入につなげる

特定の商品ページを何度も見ている、あるいは長時間滞在しているユーザーは、購入を迷っている可能性が高いです。
こうした行動パターンに対しては、商品に関連するポップアップを出すことで、あと一歩の決断を後押しできます。
ポップアップの例
特定商品を3回以上閲覧したユーザーに「◯◯の商品、今なら5%OFFで購入できます」と表示。
在庫が少なくなってきたタイミングで「残り3点です。お早めに!」と通知すれば、購入意欲を刺激できます。
Shopifyでは、商品ページごとにURLが分かれているため、ページ別にポップアップを設定することで閲覧履歴に基づいた出し分けが可能です。閲覧情報はユーザーの関心を映す鏡。そこに合わせた訴求こそ、CVR改善に直結する施策です。
カートの状態による出し分け
→購入を迷うユーザーに最後の一押しでコンバージョンさせる

ユーザーが商品をカートに入れたあとに離脱する「カゴ落ち」は、ECサイトで非常に多く発生する機会損失です。
こうした場面では、カートの状態に応じたポップアップで“あと一歩”の背中を押すことが効果的です。
ポップアップの例
カートに商品が入ってから一定時間操作がない場合に「あと◯円で送料無料になります」や「今ならクーポンコードを利用できます」といった内容を表示すれば、購入に進む動機を与えられます。
また、カートページに遷移したユーザーに対して、「今購入するとポイント2倍」といった特典を提示するのも有効です。
ポップアップは、カート内の商品数や合計金額などに応じて条件を設定することが可能です。購入意欲が高いタイミングを逃さず、自然な形で購入を促すことがCVR向上に直結します。
流入元別の出し分け
→ユーザーの関心に合わせて訴求内容を最適化

ユーザーがどこから来たかによって、求めている情報や購入意欲は大きく異なります。
SNS、広告、検索、メールなど、流入元に応じてポップアップの内容を出し分けることで、より高い共感と反応が得られます。
ポップアップの例
Instagramから訪問したユーザーには「SNS限定キャンペーン開催中」、Google広告経由のユーザーには「今なら初回10%オフ」といった特典を出すことで、流入チャネルと訴求内容の整合性が生まれ、コンバージョンにつながりやすくなります。
Shopifyでは、ポップアップの設定によりリファラー情報(参照元URL)を条件に設定することで、流入元に応じた出し分けが可能です。特にSNSや広告からの訪問者は滞在時間が短くなりがちなので、訪問直後のポップアップ表示による訴求が効果を発揮します。
購入完了直後のユーザー向け
→信頼構築と次回購入の動線に活用する

商品を購入してくれた直後は、ユーザーの満足度とブランドへの関心が最も高まっているタイミングです。
このタイミングで、レビュー投稿やNPSアンケート、次回購入特典などを案内するポップアップを表示することで、ユーザーとの関係性をより強固にできます。
ポップアップの例
「ご購入ありがとうございます!レビュー投稿で次回10%OFF」や「簡単なご意見をお聞かせください」など、自然な流れで行動を促すと効果的です。
Shopifyでは、ポップアップの表示設定で購入完了ページ(/thank_you)を条件に設定できるため、実装も難しくありません。
セッション回数による出し分け
→再訪ユーザーに合わせた訴求で反応率を高める

初回訪問と2回目以降の訪問では、ユーザーの期待値や行動心理が異なります。セッション回数に応じて出し分けを行えば、再訪ユーザーに「覚えてくれている」という安心感を与えることができ、次のアクションにつながりやすくなります。
ポップアップの例
2回目の訪問で「おかえりなさい。今回は5%OFFをご用意しています」と表示すれば、自然に特別感を演出できます。
Shopifyでも訪問回数をベースにしたセグメント設定が可能なため、リピート率向上に貢献する施策として有効です。
曜日や時間帯による出し分け
→ユーザーの利用シーンに合わせて訴求を最適化

アクセスの多い曜日や時間帯に合わせてポップアップの表示内容を変えることで、反応率をさらに高めることができます。
ポップアップの例
平日と週末でセール情報を切り替えたり、深夜帯には「明日までに注文すると翌営業日発送」といった表現を使うなど、時間に合ったメッセージが有効です。
Shopifyのポップアップツールでは、曜日や時間帯ごとの表示設定も可能なため、アクセス傾向に合わせた柔軟な訴求が実現できます。特にキャンペーンや期間限定施策と組み合わせることで、緊急性と行動喚起を同時に高められます。
Shopifyでポップアップを出し分けてCVR改善!
すべてのユーザーに同じポップアップを見せる時代は終わりました。
訪問回数、購入履歴、閲覧傾向、流入元、時間帯。こうした情報をもとに、ユーザーに合わせた情報を適切なタイミングで届けることで、ポップアップは「ただの通知」から「売上につながる接点」へと進化します。
今回紹介した出し分けパターンを参考に、自分のストアで試せそうなものから少しずつ取り入れてみてください。小さな改善の積み重ねが、CVRを大きく押し上げてくれるはずです。
もし、出し分けの設定や運用に手間を感じる場合は、ノーコードでShopifyと連携でき、柔軟にターゲティングができるポップアップツール・Promolayerが活用もおすすめです。