ポップアップでメール
アドレスを収集。メールマーケティングに活かす
メールマーケティング施策で欠かせない「メールリスト」の構築。
現代では個人間においてはTwitterやLineなどソーシャルメディアを介したメッセージのやり取りが主流である一方、Eメールはビジネスシーンにおいて日本のみならず世界でも信頼できる通信手段として考えられています。
またその流通量も年間で数%の規模で拡大。目標とする営業成績、安定したコンバージョン率を達成するためには、メールリストの構築が欠かせません。そして、ポップアップを上手に活用すれば迅速にメールアドレスを収集でき、施策の強化へと繋がります。
この記事ではポップアップを上手く活用してメールアドレスを収集する方法について、またポップアップを使ったメールアドレス収集の6つの活用事例についてご紹介します。
メールリストを構築! 目次
「メールリスト」とは
「メールリスト」とは、その名の通り顧客やユーザーのEメールをリスト化したものです。メールアドレスを収集してリストを構築する手段にはソーシャルメディアや動画を介した方法、アカウント登録や決済の際に同意を求めてアドレスを収集する方法などがあります。
メールリスト内にはすでにリピーターになってくれている常連顧客はもちろんのこと、これから商品を購入してくれる潜在顧客のアドレスも含まれます。これらのユーザーが所有するメールボックスにディスカウント情報やイベント情報、大切なお知らせを定期的に送信してコミュニケーションを図り、ビジネスへの信頼を得ることで販売促進へと繋がっていきます。
つまりメールリストを活用せずにビジネスを進めることは、顧客とのコミュニケーション不足から機会損失へと繋がり、潜在的な収益を取り逃すことになってしまいかねません。
Eメール活用がビジネスにおいて価値が高い理由
Eメールは比較的古い通信手段であることから、マーケティングにおいてその効果が疑われがちです。
しかしながら、Radicati Group, Incが行った Email Statistices Report によると、Eメールを利用する人の割合は2020年~2024年で毎年約3%づつ増加。1日にやりとり1されるメールの数は2021年時点で約3,000億通を上回るとしています。
また、Data Marketing Assoiciationのレポートでは
- 一般的に1人あたり2~3のメールアドレスを所有している
- 99%の人は毎日パーソナルEメールをチェックしている
- 2017年時点では約46%の人が1日に2~3回は確認を行っている
といった数々のデータが明らかになっています。このことからも、マーケティングにおいてユーザーエンゲージメントにEメールによる顧客とのコミュニケーションが重要であることが分かります。
Eメールは日本でも日常的に活用されている
その他、総務省が令和2年に行った「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」内の”インターネット利用項目別の平均利用時間”では、”メールを読む・書く”という行動がブログ・Webサイト・ソーシャルメディア・動画閲覧などの項目を上回る結果となっており、国内にも世界各国と同じ傾向が見られます。
低コストで開始・運用でき、高い効果が期待できるEメールは、現代においてなお価値が高い通信手段と言えるでしょう。
”メールマーケティング”と「メールリスト」
ビジネスを成長させるにあたっては、先述のとおり顧客とコミュニケーションを図り信頼関係を築くことが大切です。そしてメールリストの構築と強化は、メールマーケティングにおいて顧客やユーザーとのコミュニケーションを図る機会を拡大する大切な要素になります。
なお、メールマガジンはメールマーケティングの手法のひとつに数えられ、同一の内容を全ユーザーに届けますが、セグメントによる最適化は難しいと言えます。一方、より高度なメールマーケティングでは送信内容や送信のタイミングを顧客やユーザー層のニーズ合わせ、最適化したメール配信を行います。
「メールリスト」を構築・強化して、メールマーケティングを行うべき理由
現代でも多くの人が利用し、信頼性も高いEメール。ビジネスの世界において、メールマーケティングは2023年、世界で1兆円を超える規模の市場収益が予測されています。加えて多くのデータと数字から、ビジネスを推進するにあたりメールリストを構築して強化する事とがどれほど重要かが読み取れます。
「メールリスト」を構築・強化する理由をひも解いていきましょう。
投資に対するリターンが大きい
ROI(Returen on Investment)とは、投資に対する収益率のことを指し、投資を行った額に対してどれくらいのリターンがあるのかを示します。
オンライン広告における平均ROIは2:1と言われており、1ドルの投資に対して2ドルの利益が得られるという計算になります。一方、DMA Marketer Trackerによるとメールマーケティングにおける平均ROIは42:1 (2019年)です。これはつまり、1ドルの投資に対して42ドルの利益が得られるという計算になります。このROIの高さからも、メールリストの構築・強化がビジネスに与えるインパクトの大きさが分かります。
ソーシャルメディアよりも効果的な集客手段
現代において毎日のように利用するソーシャルメディアですが、メールマーケティングの集客に対するインパクトはこれを上回ります。
Mackinsey&companyによるとメールによる顧客の獲得効果は、facebookとtwitterを合わせた数の約40倍を上回るとしています。またEメールが消費者に購買を促す割合もソーシャルメディアの約3倍程度とされており、メールマーケティングによる平均注文金額は約17%を超えると考えられています。
メールボックスはネット広告やSNSのフィードなどとは違い、一般に公開されないスペースです。顧客やユーザーのプライベートスペースとなるメールボックスでコミュニケーションを図れるということは、信頼を得る上での大きな要因の一つになります。
顧客のニーズを探ることができる
実施後の効果測定が可能であり、確かな指標を与えてくれるメールマーケティング。メールの開封率やコンバージョン率、CTRの結果を踏まえて細かなポイントを改善していくことで、メールの内容や送信のタイミング等を改善していくことができます。
また、この過程でユーザーにどのような潜在的ニーズがあるのかを探ることができ、目標達成に向けたビジネスの最適化を行うことが可能です。
デバイスに関係なく顧客にアプローチできる
現実となった5G(第5世代移動通信システム)の台頭など進歩が目覚ましいテクノロジー分野ですが、テクノロジーの進歩に合わせてさまざまなIoTデバイスが登場しています。
そんな中で少し古い感のあるEメールですが、その大きなメリットはどんなデバイスでも確認することができるという点です。メールリストによるメールマーケティングはテクノロジーや新たなデバイスの登場に関係なく顧客へのアプローチができ、営業手法として秀逸です。
結果までが早く、アジャストしやすい
マーケティングにおいては、コンバージョンに対してどの施策が最も効果があるのかを計ることが重要です。メールマーケティングはキャンペーンを行った結果を比較的早く得る事ができます。これによって行ったキャンペーンにどれほどの効果があるのかが測りやすく、素早くキャンペーンを最適化でき、より良いキャンペーンに転換することが可能です。
「メールリスト」構築にはポップアップが最適
メールアドレスを収集してリストを作成する方法は、
- 問い合わせフォームや登録フォームからの収集
- アカウント登録での収集
- メール配信の同意を得る
- メールアドレス収集ツールを利用する
一方、ポップアップを活用してメールアドレス登録を条件に、送料無料オプションや割引クーポン等を提示できれば、非常に効率よくメールリストを構築することが可能です。
ポップアップを使った「メールリスト」構築6つの事例
さまざまなデザインやゲーム機能等によって見た目にも楽しめるポップアップは、メールアドレスの登録を促進でき、メールリスト構築に役立てられます。ポップアップを使ったメールリスト構築の事例についてご紹介します。
メールリスト構築アイデア①:
割引特典を得る手順やメリットを分かりやすく表示する
www.speedo.com
メールアドレスは電話番号やその他の個人情報と比較しても収集しやすい情報ですが、メールアドレスを面倒に感じたり、またプロモーションのメールが送信されてくるのを好まない人も少なくはありません。ポップアップのフォームでアドレスを登録してもらうには、やはり事前に登録のメリットや手順を分かりやすく解説したほうが親切です。
Speedo.comの例ではただユーザーが割引を受けられるというだけでなく、その手順やメールを受け取る利点についても簡単・簡潔に解説されています。
メールリスト構築アイデア②:
チェックボックスで顧客の興味を探る
www.gearcoop.com
gearcoop.comでは人目を引くキャッチーな画像とともに、ポップアップ上にニュースレター登録で割引を受けられることが分かりやすく記載されています。またユーザーが興味のある分野についてのチェックボックスが設定されており、これによりそのアドレスのユーザーがどのような分野に興味があるのかを知ることができます。
メールアドレスの登録とチェックボックスを使ったアンケートを設置すれば顧客のセグメント化も可能になり、今後のマーケティングがスムーズに進められます。
メールリスト構築アイデア③:
メール登録で遊べるクーポンルーレット
duckcamp.com
世界中で誰もが遊んだことのあるクーポンルーレットは、ゲーミフィケーション効果によりコンバージョン率が高まるポップアップとして、海外でも高評価を得ています。
メールアドレスの登録を条件にお得な割引を獲得できるクーポンルーレットを設置すれば、ユーザーは進んでアドレス登録を行いやすくなり、メールリスト構築を推進することができます。クーポンルーレットのポップアップは、サイトデザインに適したカラーに設定しましょう。
メールリスト構築アイデア④:
ユニークなデザインでユーザーの興味を引く
https://www.chanty.com
ポップアップを使ってメールアドレスを収集するにあたっては、わかりやすいメリットの提示や割引などの特典に加えて、オリジナルのユニークなデザインも大切です。ポップアップはデザイン次第でユーザーの注目を集めることが可能となり、それによりエンゲージメント率も高まる傾向があります。
上記の例では有名な映画・マトリックスのキャラクターであるモーフィアスのイラストが使われています。ストーリーの序盤に登場するシーンを思わせる印象の強いポップアップとなっています。
メールリスト構築アイデア⑤:
アドレス登録者向けに抽選のプレゼントを企画する
https://portrait.coffee
プレゼント企画もまたメールリスト構築を迅速に行う手段の一つです。portrait.coffeeでは、運営するオンラインショップの商品を抽選でプレゼントするという企画をポップアップで告知し、抽選に参加する条件としてメールアドレスと氏名、電話番号を入力する欄を設定しています。この例では顧客にとっては特典を獲得できるかもしれない機会があり、またショップにとっては氏名・電話番号を含んだメールリストの構築が可能になります。
メールリスト構築アイデア⑥:
秀逸なコピーでユーザーの興味を引く
www.underarmour.com
underarmour.com では割引特典を知らせるシンプルなポップアップが表示されますが、ヘッダーに一目見て意味が分かりやすいコピーが配置されているのが大きな特徴です。”BE THE FIRST TO KNOW(いち早く知る)”というコピーとともに、割引内容とアドレス入力欄が設定されています。分かりやすいコピーによって、ユーザーがメールアドレスを登録する価値が上手く表現されています。
ポップアップを活用してメールリストを構築
マーケティングにおいて投資に対するリターンが大きく、現代においても信頼と利用価値が高いEメール。
SNSが台頭する現代、比較的古い通信手段と考えられがちなEメールですが、モバイルの活用でインターネットが普及する中、日常生活でEメールを活用する人口は世界中で増加傾向にあります。運営するオンラインショップやWebサイトでメールリストを構築するのであれば、ポップアップを上手く活用することが早道になります。
ビジネスを円滑に推進するためにも、ポップアップをフル活用してメールリストを構築しましょう。