お菓子メーカーのイベントとして誕生したバレンタインデー。
それ以来、バレンタインは女性から男性へ、気持ちを込めてチョコレートをプレゼントする「恋人の日」になりました。現代では、これに加えてお世話になった人に贈る”義理チョコ”、友人に贈る”友チョコ”、自分自身に贈る”マイチョコ”や、推しの人に贈る”推しチョコ”など、チョコレートをプレゼントする対象が多様化。売上を上げるために、年間でもしっかりと押さえておきたい商戦となっています。
この記事ではバレンタインデーの傾向やデータ、バレンタイン商戦で売り上げを向上させるためのポップアップ戦略やデザインについてご紹介します。
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バレンタイン商戦の傾向とポップアップ戦略!
【2025】バレンタインデーはいつ?
2025年のバレンタインデーは、例年通り2月14日に祝われます。
この日は金曜日にあたり、平日ながら週末の始まりを感じさせる特別な日となります。平日が祝日となる場合とは異なり、平日の金曜日は特定のトレンドや行動パターンを生み出す可能性が高いと考えられます。
バレンタインデーの経済規模と経済効果
日本記念日協会の調査では、2019年までのバレンタインデーの経済規模を約1,300億円程度としています。また関西大学の推定によると、2023年のバレンタインデーの経済効果は約1084億円です。
毎年大きな経済効果を生んできたバレンタインデーという行事。しかし、外出自粛やテレワーク普及、人と人との対面に制限が掛かった新型コロナ感染症の影響は大きく、バレンタインデーでチョコレート等を渡す意識はコロナ禍以後で減少傾向に。
Job総研「2023年バレンタインデー実態調査」では、職場の人にチョコを渡したと答えた女性回答者はコロナ禍以前の2019年で36.9%。コロナが始まった2020年は14.8%で、2021年のコロナ禍2年目で7.4%と、コロナの影響でかなり減少したことが伺えます。その一方、コロナが落ち着き始めた2022年は11.4%に回復しており、バレンタインデーの盛り上がりは徐々に回復していると考えられます。
2025年 バレンタインギフトの傾向
社会情勢やトレンドにより毎年若干の変化を見せるバレンタインデーギフトの購入傾向。
バレンタインギフトの購入予定や購入額はどのような傾向が見られるのでしょうか。2024年11月、株式会社ハースト婦人画報社が29歳から60代までの男女3966名に行った調査結果を元に、バレンタインデーギフトの傾向をご紹介します。
ギフトの検討時期 - 1月上旬から下旬に集中
「バレンタインギフトはいつごろから検討・準備を始めますか?」という質問では、1月上旬の時期を選ぶ人が45.3%と最も多く、次いで1月下旬(36.8%)、2月上旬(11.6%)と続きました。
傾向としては、前年の12月下旬を選ぶ人も5%となっており、人気ブランドや限定商品などを手に入れるという期間も含め、早め早めにプレゼントの選定や準備を開始する人が多いようです。
ギフト購入予定 - 約9割が「購入」と回答
アンケート調査の設問「2025年のバレンタイン向けにチョコレートやギフトなどを購入する予定はありますか?」では、購入すると答えた人が全体の54.4%に上りました。
また、おそらく購入するという人も35.7%と、購入の考えがあることが分かりました。
2020年頃より減少傾向だったバレンタインデーギフトですが、近年は増加の傾向が見られます。2025年は、さらなる盛り上がりが期待されます。
誰向けに購入する?- 自分用ギフトが増加傾向
「バレンタインのチョコレートやギフトはどなた向けの予定ですか?」の回答では、”配偶者・パートナー・恋愛相手”と答えた人が63.4%と最も多く、ついで自分用(61.7%)という回答が続きました。
今年のバレンタインは、自分自身へのプレゼントとしてギフトを愉しむという人が多い傾向が見られます。その他、家族や職場の人、仕事以外で接する人に渡すなど、交流を円滑にするひとつのアイテムとして活用する人も多いようです。
購入予定金額は?- 自分向けが最も高額に
ギフトを贈ると回答した人に対するバレンタインデーギフトの購入予定金額を聞く質問への回答では、自分向けに購入する予定金額が最も高い回答となりました。
なお、内訳としては
自分用 ・・・3,590円
配偶者や恋人・本命 ・・・3,414円
子供や親戚 ・・・2,509円
友人 ・・・2,034円
職場等の義理や取引先 ・・・1,797円
という金額が明らかとなっています。
バレンタインデーギフト 購入経路
ナイル株式会社(東京都品川区)が2023年2月、20代~50代の男女549名に実施した購買行動に関する調査では、以下のような傾向が明らかとなっています。
※チョコレートを購入すると答えた202名の男女が対象
調査結果では男女別に差が見られ、上位3位の回答で男性の場合は「ウィンドショッピング(41%)」「本人へ聞く(39.3%)」「家族知人友人に聞く(37.7%)」、女性の場合は「ウィンドショッピング(53.2%)」「百貨店の特設会場(33.3%)」「検索エンジン(27%)」という結果になっています。
インターネット経由の購買を考えると、「検索エンジン」と答えたのが男性23%・女性27%。「ECサイト」と答えたのは男性14.8%・女性14.9%となっており、ECサイトでいかに魅力的なキャンペーンを実施するかが、売り上げを左右する大きなカギとなりそうです。
バレンタインセールのECサイト準備
ECサイトにとって重要な商戦期間となるバレンタインデーセール。この時期の特需を最大限に活かすためには、早期準備とターゲットに応じた戦略が欠かせません。以下では、バレンタインに向けたECサイトの準備ポイントを解説します。
1.バレンタインセール特設ページの作成
期間限定の特設ページを作成し、訪問者がすぐに関連商品にアクセスできるようにします。
価格帯やカテゴリで商品を分けて紹介し、期限や配送可能日を提示しましょう。
2.商品ラインナップ強化
多様なギフトオプションを提供することで、幅広いニーズに対応できます。
簡単に購入できる価格帯から高級な価格帯を用意し、パーソナライズできるサービスやギフトも活用しましょう。
3.プロモーション最適化
早期割引やクーポンを提供し、購買意欲を高めます。
ポップアップでクーポンを提示したり、限定感を演出できます。またメールリスト作成もポップアップが有効です。
4.PC・モバイル最適化
バレンタインをテーマにした季節感のあるデザインで訪問者の購買意欲を引き出します。
モバイルからのアクセスを考え、他の端末からのサイト表示も確認しましょう。
5.リマインダーとフォローアップ
サイト離脱防止策としてポップアップを活用したり、カゴ落ちユーザーへのリマインダーメールを活用し、購入の完了を促します。
バレンタインデーで使えるポップアップバナーのアイデア
コロナ禍以降、再び盛り上がりを見せているバレンタインデー。今年は昨年よりさらにギフトを購入する人が増えそうです。ECサイトのトラフィックをコンバージョンに繋げるにあたっては、やはりアイキャッチなデザインのポップアップを使用し、魅力的なキャンペーンを実施するのが得策と言えそうです。
以下は、バレンタインデーで使えるポップアップのデザイン例です。
バレンタインデーのクーポンとメールリスト登録促進
バレンタインデーのポップアップは、バレンタインデーを連想させる画像を使って、ユーザーの目を惹くポップアップを作成しましょう。
メールリストの登録促進を、バレンタインデーの特別割引クーポンの配布を兼ねてキャンペーンを実施するのもおすすめです。これにより、顧客リスト作成とバレンタインデーのコンバージョン増加が見込めます。
バレンタインデーギフトページに誘導
年間でも大きな商戦の一つとなるバレンタインデーでは、カウントダウンタイマーを上手に活用しましょう。例えば期限までに商品を購入すると、当日にギフトをお届けするキャンペーンでは、上記のようなカウントダウンタイマーの使い方が可能です。
これにより、さらなる販売促進が見込めます。その他ディスカウントの期限をカウントダウンタイマーで設定すれば、ユーザーのFOMOを誘発することができ、購買率の向上が期待できます。
バレンタインデーのクーポンルーレット
バレンタインデーのキャンペーンでフルに活用したいのがクーポンルーレットです。このポップアップは割引キャンペーンの種類を問わず、ユーザーエンゲージメントを向上させることができるポップアップとなっています。
勝率や賞品の内容は編集することができ、お客様に喜んでもらえるクーポンルーレットを、オリジナルで作成することも可能です。購買率の向上とメールアドレス収集、そして何よりお客様が買い物を楽しむことができるポップアップです。
バレンタインデーの初回割引キャンペーン
バレンタインデーの初回限定割引を設定することで、新規顧客のメールアドレス収集とメールリストの構築が可能です。
初めて購入してくれたお客様へのお礼を込めてクーポンを配布し、メールリストを作成することにより、バレンタインデー以降のキャンペーンに活用でき、売り上げ向上を目指すこともできます。サイトの閲覧の邪魔にならないスライドインを利用して、コンバージョンの安定化を目指しましょう。
バレンタインデーで売り上げを拡大!
昨年に増した盛り上がりが期待される2025年のバレンタインデーでは、自分用ギフトの需要が少し多い傾向となりそうです。
また、バレンタインデーギフトは自分や大切な人に贈るだけでなく、推しの人や日々の生活の中で出会ったりお世話になる人など、軽快なコミュニケーションのきっかけとして活用される傾向も見られそうです。チョコレートを軸に、スイーツやお菓子類などが人気となっています。ECサイトで商品を選んでもらうのであれば、ポップアップ施策を活用してエンゲージメントとコンバージョン増加を目指したいところです。
商品ページへの誘導から割引クーポンの配布、メールアドレス収集からメールリスト構築まで、ユーザーの目を惹くポップアップを活用して、売り上げを拡大させましょう。